Shopifyでオンラインストアを運営されているあなたは、以下の悩みを抱えていませんか?
感覚や勘に頼ったストア運営には限界があります。
偏った属人的な勘や指示に惑わされているうちに、あなたのストアは沈没寸前に!?
データに基づいた正確な状況把握と意思決定こそが、ストアを継続的に成長させるための羅針盤となります。
Shopifyには、ストアの状況を詳細に分析できる強力な機能が備わっています。
しかし、「レポートの種類がたくさんあって、どこから見ればいいかわからない」「数字は見えるけど、どう活用すればいいの?」と感じているマーチャントは少なくありません。
そこで本記事では、現役マーチャントの視点から、Shopifyの分析機能の中でも特にストア運営に必須となる3つを厳選してご紹介します。
それぞれの機能の基本的な使い方から、ストア改善に直結するプロレベルの活用アイデア(実践的な試作)まで詳しく解説します。
この記事を最後まで読めば、Shopify分析機能の重要性を理解し、ご自身のストアで今日からデータに基づいた改善アクションを起こせるようになります。
ぜひ、あなたのストア成長にお役立てください。
なぜマーチャントはShopify分析機能を活用すべきなのか?
まずは、なぜストア分析が私たちマーチャントにとってこれほど重要なのかを明確にしておきましょう。
- 現状把握: 現在のストアが「今、どういう状態にあるのか」を正確に知るためです。
売上は伸びているのか、訪問者は増えているのか、どんな商品が人気なのかなど、多角的にストアの健康状態をチェックできます。 - 課題発見: 集客はできているのに購入に繋がらない、特定の商品だけがなぜか売れない、といったストアの「弱点」や「機会損失」が発生している箇所をデータから特定できます。
- 意思決定の精度向上: 次にどんな施策(広告、商品改善、サイトデザイン変更など)を打つべきか、どの施策にリソースを集中すべきかを、勘ではなくデータに基づいて判断できます。これにより、無駄なコストや時間を削減できます。
- 目標設定と追跡: 具体的な数値目標(例:来月の売上〇〇円、コンバージョン率〇〇%向上)を設定し、その達成度をリアルタイムで追跡することで、モチベーション維持や軌道修正が可能になります。
- ストアの「伸びしろ」を見つける:(超重要) 思わぬ流入元からの購入率が高い、特定の商品のリピート率が高い、といったデータ上の「良い兆候」を発見し、さらに伸ばしていくためのヒントを得られます。
データ分析は、成功している多くのストアが必ず行っている基本的な取り組みです。
Shopifyの分析機能を活用することは、あなたのストアを次のレベルへ引き上げるための力強い味方となるでしょう。
Shopifyストア分析機能の全体像
Shopify管理画面の左メニューにある「ストア分析」セクションには、様々な切り口からストアの状況を確認できるレポートが集約されています。
売上、顧客、トラフィック、マーケティング、財務など、多岐にわたるレポートが用意されていますが、最初からすべてを完璧に理解する必要はありません。
まずは、ストア運営の根幹に関わる重要な指標から押さえていくことが大切です。
本記事では、私がストアを運営する上で「これだけは毎日(または毎週)確認すべきだ」と考える、特に必須度の高い以下の3つの機能に絞って解説を進めます。
- 売上レポート
- トラフィックレポート
- オンラインストアのコンバージョン率
それでは、それぞれの機能について詳しく見ていきましょう。
1.売上レポート (Sales Reports)
Shopifyストアの「健康診断」の基本中の基本となるのが、売上に関する各種レポートです。
-
機能の概要: 総売上、純売上、平均注文額 (AOV)、注文数、返品数などを確認できます。
日別、週別、月別といった期間を指定して推移を追ったり、販売チャネル別(オンラインストア、対面販売、その他の販売経路など)に売上を見たりすることが可能です。 -
なぜ必須なのか: ストアの収益性を直接的に示し、他のあらゆる分析の出発点となる最も基本的な指標だからです。売上がどう変化しているかを知らずして、ストア改善は始まりません。
-
設定/基本的な見方: Shopify管理画面の「ストア分析」>「レポート」>「売上」でアクセスできます。
画面上部で「今日」「今週」「今月」「昨年」などの期間フィルターを適用したり、カスタム期間を指定したりできます。グラフは売上の推移を視覚的に捉えるのに役立ちます。
特に確認すべき主要な指標は以下の通りです。
- 総売上: 税金、送料を含むすべての売上の合計
- 純売上: 総売上から返品、割引額などを差し引いた実際の売上
- 平均注文額 (AOV: Average Order Value): 1回の注文あたりの平均購入金額(総売上 ÷ 注文数)
- 注文数: 期間中の注文の合計数
-
プロ視点での活用アイデア(実践):
- トレンド分析: 過去のデータ(前月比、前年比など)と比較することで、ストアが成長しているか、特定の時期に売上が変動する傾向があるか(季節性)、キャンペーンの効果があったかなどを把握します。顕著な変動が見られた場合は、その原因を深掘りします。
- チャネル別分析: 「オンラインストア」以外にInstagramやFacebookなどの販売チャネルを設定している場合、どのチャネルからの売上が大きいかを確認します。売上の大きいチャネルにさらに注力したり、売上の小さいチャネルの運用を見直したりする判断材料になります。
- AOV向上策の効果測定: 「〇〇円以上購入で送料無料」「関連商品のおすすめ表示」といったアップセル・クロスセル施策を実施する前後で、平均注文額(AOV)がどう変化したかを比較し、施策の効果を測定します。AOV向上は、集客数を増やさずに売上を伸ばす有効な手段です。
2.トラフィックレポート (Sessions and Visitors Reports)
ストアがどれだけの人に訪問されているか、そして「どこから」来ているかを知るのがトラフィックレポートです。
-
機能の概要: ストアへの訪問数(セッション)、ユニーク訪問者数、そしてその訪問者が「どこから来たか」というトラフィックソースの内訳を確認できます。
-
なぜ必須なのか: ストアの「集客力」を測る上で最も基本的な指標だからです。売上を伸ばすためには、まずストアに多くの人に見てもらう必要があります。また、様々なマーケティング活動の効果を測る上でも不可欠です。
-
設定/基本的な見方: Shopify管理画面の「ストア分析」>「レポート」>「セッションと記載のいくつかの項目から」アクセスできます。
売上レポートと同様に、期間フィルターで表示期間を調整できます。ここで特に押さえたい用語は以下です。
- セッション: ストアへの一連の操作のまとまり。例えば、同じ人が30分以内に複数ページを見ても1セッションとカウントされます。
- ユニーク訪問者: 特定の期間にストアを訪れた「人数」です。同じ人が期間中に何度訪れても1人とカウントされます。
- トラフィックソース: 訪問者がどこからストアにアクセスしたかを示します。
- ダイレクト: URLを直接入力やお気に入りからのアクセス
- 検索: Googleなどの検索エンジンからの自然流入
- ソーシャル: Instagram, X (旧Twitter), FacebookなどのSNSからの流入
- 参照元: 他のウェブサイトからのリンク経由の流入
- メール: メールマガジンなどに記載されたリンクからの流入
- 有料検索: Google広告などの有料広告からの流入
-
プロ視点での活用アイデア(実践):
- トラフィックソースの「質」分析: 単にトラフィックの量だけでなく、「どのソースからの訪問者が購入に繋がりやすいか」を分析します。これは次のコンバージョン率レポートと組み合わせて行います。例えば、ソーシャルからの流入は多いが購入に繋がりにくい場合、その流入元に向けた訴求方法やランディングページを見直す必要があります。
- 集客チャネルの改善: 効果的なトラフィックソース(売上や購入率に貢献しているソース)には、さらに広告費をかけたり、コンテンツを充実させたりといった投資を検討します。逆に、効果の低いソースは原因を探り(広告ターゲティングミス、投稿内容のミスマッチなど)、改善策を講じます。
- デバイス別分析: 「デバイス別のセッション」レポートで、PC、モバイル、タブレットからの訪問比率を確認します。モバイルからのアクセスが多い場合、モバイルでのサイト表示速度、操作性、購入フローに問題がないか優先的にチェックし、最適化を行います。
- マーケティングキャンペーンの効果測定: 新しい広告出稿やSNSでのキャンペーンを行った期間のトラフィックが、目標通りに増加したかを確認します。増加が見られない場合は、原因(広告クリエイティブ、ターゲティング、予算不足など)を探ります。
3.オンラインストアのコンバージョン率 (Online Store Conversion Rate)
ストアの「購買効率」を示す最も重要な指標が、コンバージョン率です。
-
機能の概要: ストアへの訪問者(セッション)のうち、どれだけの割合が購入(注文)に至ったかを示します。また、「ストアへのセッション」→「商品をカートに追加」→「チェックアウトを開始」→「注文済み」という、顧客の購買プロセスにおける各ステップの通過率をファネル(漏斗)形式で確認できるレポートもあります。
-
なぜ必須なのか: 集客はできているのに売上が伸び悩んでいる場合、その原因の多くはコンバージョン率の低さにあります。ストアのサイトデザイン、使いやすさ、商品ページの質、価格、決済方法などが顧客の購入意欲にどう影響しているかを示す指標です。
-
設定/基本的な見方: Shopify管理画面の「ストア分析」>「ダッシュボード」の主要指標として表示されるほか、「レポート」>「オンラインストアのコンバージョン」で詳細を確認できます。
- コンバージョン率: 計算式は (注文数 ÷ セッション数) × 100 (%) です。この数字が高いほど、あなたのストアは訪問者を顧客に変えるのが上手いと言えます。平均的なECサイトのコンバージョン率は業種や商材によりますが、一般的に1〜3%程度と言われます。ただし、重要なのは他社比較よりも「自ストアの過去と比較して改善しているか」です。
- ファネルレポート: 「ストアへのセッション」を100%として、各ステップで何%の訪問者が次に進んだか、逆に何%が離脱したかが一目でわかります。
-
プロ視点での活用アイデア(実践):
- ファネル分析による課題特定: ファネルレポートを確認し、特に離脱率の高いステップを特定します。
- 「ストアへのセッション」→「商品をカートに追加」の通過率が低い場合:商品ページの内容(画像、説明、価格、レビュー)、送料表示の有無、サイト内の導線などに問題がある可能性があります。
- 「商品をカートに追加」→「チェックアウトを開始」の通過率が低い場合:カートページの見やすさ、送料の高さ、決済方法の少なさ、セキュリティへの不安などが原因かもしれません。
- 「チェックアウトを開始」→「注文済み」の通過率が低い場合:決済画面の入力項目が多すぎる、エラーが発生する、信頼できる決済方法が少ないなどが考えられます。 最も離脱の多いステップから優先的に改善策を検討します。
- コンバージョン率のセグメント分析: トラフィックソース別、デバイス別、ランディングページ別などでコンバージョン率を比較します。
- 特定のトラフィックソースからの訪問者のコンバージョン率が著しく低い場合:そのソースからの集客方法や、その訪問者が最初にたどり着くページ(ランディングページ)を見直します。
- モバイルからのコンバージョン率がPCより著しく低い場合:モバイルサイトのデザイン、操作性、チェックアウトフローを徹底的に改善します。
- A/Bテストの示唆: ファネル分析やセグメント分析で課題が見つかった箇所に対し、改善策を具体的に考案し、可能であればA/Bテスト(例:商品ページのボタンの色を変える、LPのコピーを変える)を実施します。テスト前後のコンバージョン率の変化を測定することで、施策の効果を定量的に評価できます。
- 継続的なベンチマーク: 改善施策を行うたびにコンバージョン率がどう変化するかを追跡し、目標値に対する進捗を確認します。Shopifyの「ベンチマーク」機能(他の類似ストアとの比較データ)も参考に、自ストアの水準を把握するのも良いでしょう。
- ファネル分析による課題特定: ファネルレポートを確認し、特に離脱率の高いステップを特定します。
3つの機能を連携させてストアを成長させる(プロの実践例)
ここまで売上、トラフィック、コンバージョン率という3つの必須機能について解説しました。
これらのデータは単独で見るのではなく、組み合わせて分析することで、あなたのストアの「なぜ?」を明らかにし、次に取るべき具体的なアクション(実践的な試作)が見えてきます。
いくつかの例を見てみましょう。
【ケース1】トラフィックは増えたのに、売上はあまり伸びない
-
- データ分析: トラフィックレポートでセッション数が増えていることを確認。次にコンバージョン率レポートを確認します。
もしコンバージョン率が横ばい、または下がっているなら、集客した訪問者がうまく購入に繋がっていない可能性が高いです。
コンバージョン率のファネルレポートを見て、どのステップ(商品ページ、カート、チェックアウト)で離脱が多く発生しているか特定します。 - 取るべきアクション(試作): 特定した離脱ポイントを改善します。
- 商品ページでの離脱が多い → 商品画像、説明文、レビュー、価格、在庫表示、送料の明確さなどを改善。
- カートでの離脱が多い → カートページの視認性、送料の早期表示、利用できる決済方法の拡充などを検討。
- チェックアウトでの離脱が多い → 入力項目の削減、ゲスト購入の許可、決済画面の信頼性向上などを検討。
- データ分析: トラフィックレポートでセッション数が増えていることを確認。次にコンバージョン率レポートを確認します。
【ケース2】売上は少し増えたが、トラフィックは少し減っている
-
- データ分析: 売上レポートで総売上または純売上が微増していることを確認。トラフィックレポートでセッション数が微減していることを確認。次に売上レポートに戻り、平均注文額(AOV)がどう変化したかを確認します。
もしAOVが上昇しているなら、集客数は減ったものの、購入した顧客がより多くの商品を買っているか、高単価商品が売れている可能性があります。
また、トラフィックレポートでどのトラフィックソースからの訪問者が減ったか、そのソースからのコンバージョン率はどうかなども確認します。 - 取るべきアクション(試作):
- AOVが上昇している場合 → アップセル・クロスセル施策が奏功している可能性。さらにAOV向上策を強化できないか検討。
- 特定のトラフィックソースからの流入が減っている場合 → そのチャネルでの広告運用、コンテンツ投稿、SEO対策などを見直します。
- 全体のトラフィックが減っているにも関わらず売上が維持・微増しているなら、コンバージョン率やAOVが改善しているはずなので、その原因(例:サイト改善が効いた、リピーターが増えた)を探り、良い兆候をさらに伸ばす施策を検討します。
- データ分析: 売上レポートで総売上または純売上が微増していることを確認。トラフィックレポートでセッション数が微減していることを確認。次に売上レポートに戻り、平均注文額(AOV)がどう変化したかを確認します。
【ケース3】特定のトラフィックソース(例:Instagram)からの訪問は多いが、その後の購入にあまり繋がらない
-
- データ分析: トラフィックレポートでInstagramからのセッション数が多いことを確認。次にコンバージョン率レポートをトラフィックソース別に絞り込み、Instagramからの訪問者のコンバージョン率を確認します。
もし他のソース(例:検索流入)と比較して著しく低い場合、集客は成功しているものの、獲得した顧客層とストアの商品・体験がミスマッチしている可能性があります。
Instagramからの訪問者が最初にたどり着くランディングページも確認します。 - 取るべきアクション(試作):
- Instagramでの発信内容とストアで販売している商品の間にズレがないか見直す。より具体的な商品のベネフィットを伝える投稿を増やす、広告のターゲティングを見直すなど。
- Instagramのプロフィールや投稿から誘導するランディングページを、Instagramの訪問者に最適化する(例:Instagram限定商品、キャンペーン情報を掲載する、Instagramの世界観に合わせたデザインにする)。
- データ分析: トラフィックレポートでInstagramからのセッション数が多いことを確認。次にコンバージョン率レポートをトラフィックソース別に絞り込み、Instagramからの訪問者のコンバージョン率を確認します。
このように、複数のレポートを組み合わせることで、ストアで何が起こっているのかを深く理解し、データに基づいた具体的な改善アクションを計画・実行できます。
大切なのは、「一度見て終わり」ではなく、定期的にこれらのレポートを確認する習慣をつけることです。
そして、データから得られた示唆を基に小さな改善を繰り返し、その効果を再度データで測定する、というPDCAサイクルを回していくことです。
結論:データはあなたのストア成長の羅針盤
本記事では、Shopifyストア運営に必須となる3つの分析機能、「売上レポート」「トラフィックレポート」「オンラインストアのコンバージョン率」について、その重要性、基本的な見方、そしてプロ視点での実践的な活用アイデア(施策)を解説しました。
これらのデータは、あなたのストアが今どこにいて、どこへ向かうべきかを示す羅針盤です。
感覚や勘に頼るのではなく、データに基づいた正確な現状把握と意思決定を行うことで、より効果的かつ効率的にストアを成長させることができます。
まずは難しく考えず、今日からあなたのShopify管理画面の「アナリティクス」を開いてみてください。
そして、今回ご紹介した3つのレポートを順番に確認してみましょう。
きっと、ストアの新しい発見や、次に取るべきアクションのヒントが見つかるはずです。
データに基づいた意思決定を習慣にし、あなたのストアを次のレベルへ成長させましょう!
📣沈没を回避するにはLTV計測しかない!
■「Mikawaya Adcode」
・広告(集客チャネル)ごとのLTV計測が可能
・顧客データや購買履歴を統合し、セグメンテーションやターゲティングに活用することで、企業のマーケティング施策の効果を最大化できる機能が充実
・Shopify×リピート通販をグロースさせる機能(フォーム一体型、セグメント別LTV分析、CRM連携、定期便機能)や、集客ノウハウが豊富
「Mikawaya Adcode」の機能について詳細を知りたい方、データ活用にお困りの方はこちらのページからぜひお気軽にご相談ください。
その他アプリに関する無料の相談会も承っております。
Shopifyで構築したストアにMikawaya Subscriptionを導入すれば、カンタンに定期販売が開始できます。
>>アプリインストールはこちら
さらにMikawayaではランディングページ上で購入を完結させるLPフォーム一体型機能もオプション搭載しています。
-
-
【Shopify×フォーム一体型LP】単品通販のランディングページでCVRを4%向上させた事例とは?
「Mikawayaフォーム一体型LP」でShopifyでフォーム一体型LPを構築する事が可能です。 これまでShopifyではフォーム一体型LPの実装ができないと言われてきましたが、Mikawayaで ...
続きを見る
Mikawaya Subscriptionについてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事も合わせて御覧ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。