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【ビッグデータをどう活かす?】Shopify×BIツールでLTV最大化を狙うには

Shopifyの管理画面だけではなくて、もっと深い分析がしたい!

複数のデータソースを組み合わせた分析ができないか・・・

ShopifyでECを運営するストア様から、こうした声をよく耳にします。

そこで今回は、Shopify、DWH、CDP、BIツールを掛け合わせたデータの運用について解説していきたいと思います。

 

Shopify APIの標準レポート機能では見えない情報

まず初めに、理解いただく内容として

Shopifyの管理画面(標準レポート機能)で見られるレポートは、実はShopifyが保持している膨大なデータのごく一部に過ぎません。

API連携を通じてアクセスできるデータは、標準レポート機能の何倍もの情報量と深さを持っています。

標準機能では取得できない情報を活用することで、「他ストアに負けない完全オリジナル戦略」が立案できるようになります。

 

標準レポートとBIツールのデータについて

Shopifyの標準レポート機能は確かに便利ですが、以下のような制約があります。

  • データの粒度: 日次集計が基本で、時間帯別など詳細な分析ができない
  • データ期間: プランによって過去数ヶ月のデータに限定される
  • カスタマイズ性: レポートの切り口やデータの組み合わせに制限がある
  • データの関連付け: 異なるデータ同士(例:顧客データと商品データ)を自由にクロス分析できない

Shopify標準レポート機能では見えない、API経由で取得できる貴重なデータは以下のとおりです。

  • 詳細な顧客行動データ: カート放棄、商品閲覧履歴、検索キーワードなど
  • トランザクションの詳細: 割引適用前の価格、使用されたクーポンコード、税額など
  • 商品メタデータ: バリアント情報、タグ、カスタム属性など
  • 顧客メタ情報: タグ、注文回数、最初の参照元など

これらのデータをBIツールで適切に可視化することで

標準レポート機能では決して見えなかった「顧客行動の真実」「売上パターンの法則」が浮かび上がってきます。

※Shopify APIを活用する際の重要な考慮事項として、以下の点に注意が必要です。

  • レート制限: ShopifyのAPIには1分あたりのリクエスト数に制限があります。
    大量なデータを取得にはバルクオペレーションの活用や適切なスロットリング処理が必要です。
  • API変更への対応: ShopifyのAPIは定期的にアップデートされるため、継続的なメンテナンスが必要です。

詳細についてついては必ず公式サイトよりご確認ください。

 

CDPとは?

CDPとは簡単に言うと、企業が持つ様々な顧客データを一箇所に収集・統合し、分析・活用しやすくするためのシステムのことです。

CDPとBIツールを連携させることで、単なる「売上分析」を超えた「顧客中心」の分析が可能になります。

 

BIツールとは?

BIツールとは、企業が持つ様々なデータを収集・蓄積・分析・加工しその結果をグラフや表などで分かりやすく「可視化」することで

経営戦略や業務改善のためのデータに基づいた「意思決定」を支援するサービスの総称です。

勘や経験に頼るのではなく、客観的なデータに基づいて現状を把握し、将来を予測し、適切なアクションを取ることを可能にします。

 

なぜCDPとBIツールの連携が重要なのか

結論としては

両者の強みを組み合わせることで、顧客データの価値を最大限に引き出し、より高度なデータ分析と意思決定を可能にするからです。

分析のための高品質なデータ基盤:

  • CDPはデータの収集・統合・クレンジング(名寄せなど)を行い、分析に適した状態にデータを整えます。
  • BIツールは、このCDPによって準備された信頼性の高い、統合されたデータを基に分析を行うため、分析結果の精度が向上し、誤った分析を防ぎます。

分析結果の可視化と共有:

  • BIツールは、CDPのデータを元にした分析結果を、グラフやダッシュボードなどの分かりやすい形式で可視化します。
  • これにより、マーケティング部門だけでなく、営業、経営層など、様々な部門の担当者が顧客に関するインサイトを容易に理解し
    共有できるようになり、データに基づいた共通認識を持つことができます。

施策効果の正確な測定と改善:

  • CDPで管理されている顧客データ(どの顧客がどの施策に触れたかなど)と、購買データなどをBIツールで組み合わせることで、マーケティング施策の効果測定(ROI分析など)正確に行えます。
  • 分析結果をもとに、次の施策の改善につなげやすくなります。

予測分析への活用:

  • CDPに蓄積された豊富な顧客行動データをBIツール(または連携する他の分析ツール)で分析し、将来の顧客行動(離反予測、購買予測など)のモデルを構築することも可能になります。

この二つが連携することで、単なる顧客データの収集・管理にとどまらず

データから真の価値を引き出し、ビジネスの成長に繋がる具体的なアクションを起こすための強力な武器となるのです。

CDP×BIツールで実現する高度な顧客分析例

  • マルチチャネル顧客旅程の可視化: 顧客がどのタッチポイントを経て購入に至ったかを詳細に把握
  • 顧客セグメント別の行動分析: 高価値顧客、頻繁購入顧客、季節購入顧客など、セグメント別の特徴を抽出
  • 予測モデルの構築: 過去の購買パターンから次の購入可能性や解約リスクを予測

 

顧客データ以外の情報とBIを連携するには?

DWH(データウェアハウス)というものを活用しましょう。

DWHとは、Shopifyの基幹系システム(販売、購買、在庫、会計、顧客管理など)からデータを収集・統合し

分析に適した形式で時系列に整理・保管するデータベースやシステムのことを指します。

目的は、日々の業務処理(トランザクション処理)を行うためのデータベース(OLTPデータベース)とは異なり、分析やレポーティング(BI活動)に特化している点です。

CDPから取得した情報やShopifyの商品情報、在庫情報などをDWHで集計、集約し

BIツールでレポートティングすることで

標準機能では取得できない「購買データ、顧客行動」に元に、数字的根拠のある施策が見えてくるのです。

 

サブスクリプション:KPI — 解約率・LTV・MRRの高度な分析と可視化が可能に

MRR(月間経常収益)のトラッキング:

  • 成長要因分解: 新規獲得、アップグレード、ダウングレード、解約の影響を分離して表示
  • コホート別MRR推移: 獲得月別に見たMRRの経時変化
  • プラン別MRR構成: 各料金プランがMRRに占める割合の推移

解約率(チャーン)分析:

  • ネットチャーンとグロスチャーン: 金額ベースと顧客数ベースの両方で表示
  • 解約理由の可視化: 収集した解約理由データの分布を表示
  • 解約予測スコア: 行動パターンから解約リスクの高い顧客を特定

LTV(顧客生涯価値)計算:

  • LTV/CAC比率: 顧客獲得コストに対するLTVの比率トラッキング
  • LTVの予測モデル: 初期行動パターンからのLTV予測
  • セグメント別LTV比較: 獲得チャネル、初期プラン、人口統計などの切り口

上記は、例となりますが

ShopifyでCDP、BIツールと連携を行うこと、これほどの粒度で情報の取得、解析が行えます。

昨今のサービス飽和時代に、LTVを正しく計測できていないと真の自社サービス理解が進まず

顧客の潜在ニーズに対応できない事態になってしまいます。

 

予測分析  サブスクリプションデータを活用した未来予測モデル

単なる「過去の報告」から一歩進んで、AIや機械学習を活用した予測分析にBIツールを活用する方法を紹介します。

Shopifyデータの連携による顧客行動予測

サブスクリプションデータは、その反復性から予測モデル構築に特に適していると言われます。

解約予測モデル:
過去の解約パターンから学習し、現在の顧客の行動シグナル(ログイン頻度の低下、サポート問い合わせの増加など)から解約リスクを予測

  • 直近3回の支払いの遅延状況
  • 製品利用頻度の変化率
  • サポートとの接触頻度と感情分析
  • 最終ログインからの経過日数

LTV予測モデル:
初期の行動パターンから、将来的なLTVを予測します。

  • 初回購入金額と商品カテゴリ
  • 2回目購入までの日数
  • 初期のエンゲージメント指標(サイト訪問、メール開封率など)

需要予測モデル
過去の購入パターンから、将来的な製品需要を予測します。特にサブスクリプション製品の場合、安定した予測が可能です。

  • 季節性パターン
  • 成長トレンド
  • プロモーション効果の履歴
  • 外部要因(祝日、天候など)との相関

※実用的な予測モデルの構築には、データサイエンスの専門知識が必要です。

※モデルの精度向上には、継続的なデータ収集と検証が必要です。

 

初期段階では、単純なルールベースのアラート(例:過去30日間の製品利用がない顧客をリスト化する)から始めることがおすすめです。

 

コホート分析を超える — サブスクリプション顧客のライフサイクル分析手法

従来のコホート分析(同じ時期に獲得した顧客グループの追跡)に加えて、サブスクリプション特有のライフサイクル分析を導入することで、より深い顧客理解が可能になります。

ライフステージ別分析
顧客のライフサイクルを以下のステージのように分け、各ステージでの行動特性と次ステージへの移行確率を分析

  1. トライアル期: 無料期間または初月
  2. 習熟期: 2-3ヶ月目、製品価値の理解と習慣化
  3. 安定期: 4-12ヶ月目、ロイヤルユーザーへの成長
  4. 成熟期: 1年以上、継続的価値の再確認
  5. リスク期: 解約前兆が見られる時期

各ステージに適したエンゲージメント施策とその効果測定も、BIダッシュボードで一元管理することができます。

まとめ: ShopifyとBIツールの連携をビッグデータ活用の時代

ここまで、Shopifyデータの高度な活用法とBIツール連携のテクニックをご紹介してきました。

標準APIの先にある豊かなデータとCDP、そして最新のBIツールを組み合わせることで、単なる「売上レポート」を超えた「ビジネスインテリジェンス」を手に入れることができます。

特にサブスクリプションビジネスを展開するShopifyストアにとって、この連携は競争優位性を生み出す鍵となるでしょう。

この記事が皆様のビジネス成長の一助となれば幸いです。

 

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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