
ECの運営方法が多様化する中、「ライブコマース」が再び注目されています。
特に、TikTok Shopの日本展開が目前に迫り、動画・ライブ配信を活用した販売手法のニーズが急増中です。
今回はライブコマースの基本からShopifyでの実施方法、2025年の最新動向までを解説いたします。
この記事を読めば、自社ECでもすぐにライブ販売を始められる方法とポイントが分かります。
今回の内容
- ライブコマースとはそもそも何か?
- ライブコマースに期待できることと注意点
- ライブコマース中にやるべき二つのこと
- Shopify×Firework。自社ECでライブコマースの実施方法
- Shopify×TikTok Shopの連携
ライブコマースがなんのことかわからない方。
今まさに始めようとしている方。
様々な方のお役にたてる内容に仕上がっているかと思います。
最後まで読んでいただけますと幸いです。
ライブコマースとは?起源は中国?


ライブコマースとはざっくりいうとライブ配信とECを組み合わせた販売手法のこと。
例えば以下のことができます。
ライブコマースでできること
- 配信者はライブ配信で商品を紹介する。
- 消費者はリアルタイムでコメントや質問ができる。
- 以上のことをしながら商品の購入が可能。
いわばテレビショッピングのオンライン版と言ってしまってもいいのではないでしょうか。
このライブコマース、中国では2016年頃から盛り上がりを見せていて、2018年には急成長を遂げています。
そんな経緯から中国は「ライブコマース先進国」と呼ばれたりもしています。
一方、日本では2017年頃から流行し始めたとされています。
流行りに乗ってライブコマースを導入する企業が増えてきました。
しかし、まだまだ活用事例は少ない状況となっています。
ライブコマースの効果と注意点

さて、今EC界隈で注目されているライブコマース。
導入することでどんなメリットが得られるのか?
またどんな注意点があるのか?
この辺りのことを今回は
- ストア側目線
- お客様目線
この二つの視点でお伝えしていきます。
ライブコマースのメリット
ストア側から見たライブコーマスのメリット、代表例は以下のもの。
ストア側から見たメリット
- お客様とコメント上でコミュニケーションがとれる
- 動画のため、WEBページより商品の良さを伝えやすい
- 紹介した商品への意見をリアルタイムで聞ける
ライブコマースの大きな特徴はリアルタイムで視聴者の質問に答えられること。
そして常にコミュニケーションを取っていることも大きな特徴。
購入意欲を低下させずに商品購入まで繋げることができます。
これをうまく活かせれば、効率よくCVに繋げることができます。
そしてリアルタイムでお客様とやりとりができることの魅力は他にもあります。
実際に商品を使っていただいた感想(口コミ)なども聞ける。
これは次の施策、次の商品企画への参考になることも。
このあたり、ライブコマースの最大のメリットと言っても良いのではないでしょうか。

もちろん答えはNOです。
お客様にとっても以下のようなメリットがあります。
お客様側から見たメリット
- ライブ動画から購入までの導線がスムーズで、実店舗のように買い物ができる
- 動画なので写真やテキストよりも商品をイメージしやすい
- 商品への質問をリアルタイムで聞けるので安心して買い物できる
上の表に記載した特徴から、ライブコマースはそんなお客様の不安な気持ちを解消する効果が期待できます。
WEBのページではなく動画で商品の詳細を伝え、質問にも答えてくれる
実店舗に行かなくても、実店舗で買い物をするような体験ができるのがライブコマース。

そう感じる人も世の中にはいらっしゃいます。
ECでの買い物が不安なお客様にとってはもちろん、中小企業のEC事業者様にもライブコマースは大きなメリットが期待できるものではないでしょうか。
ライブコーマスの注意点
さて前の項目では、ライブコマースのメリットを紹介いたしました。
ではこの「ライブコマース」をやるときに注意しなければならないことは何か?
ライブコマースの注意点
- リアルタイムならではのトラブルへの対策
- すぐに実績が出る訳ではない(売れない)
- 集客が必要
- お客様の質問への対応方法
表に記載した内容を簡単に補足していきます。
①リアルタイムならではのトラブル
ライブコマースはリアルタイムでのライブ配信。
当然それに伴ったトラブルがつきもので、代表的なトラブルがサーバーダウン。
大勢の方が1度にライブを視聴するとサーバーダウンし、配信自体が落ちてしまうこともあります。
ライブ配信をする前に万全の対策を取っておくことが大事です。
②すぐに実績が出る訳ではない(売れない)

ライブコマースと聞くと中国での実績のイメージから、こんなことを思ってしまう方もいるかもしれません。
もちろん爆上がりをする可能性も十分にある施策ではあると思います。
しかし「やっただけで爆上がり!」の可能性は限りなく低いです。
基本的には地道な努力が必要です。
③集客が必要
ライブコマースはライブ配信。
なので当然、決まった時間にお客様に見てもらう必要があります。
当たり前かもしれませんが、集客が上手くいかないと意味がない配信になってしまいます。
集客を成功させるための一つの方法が継続すること。
継続することでお客様との関係性が増え、結果が出る可能性が高まります。
ライブコマースは1度配信して終わりなものではありません。
何度も配信して改善点を見つけ、修正していく。
そうすることでより良いライブコマースができ、結果がついてくるのものなのではないでしょうか。
④お客様の質問への対応方法
ライブ配信で注意することの代表的なものが、お客様のコメントへの対応。
視聴者が多く良い配信では、お客様が質問したコメントが拾われないケースが出てきてしまいます。

となってしまうと誰にとってもメリットがないですね。
そうならないように対策をしっかり取りましょう。
例えば下記のような対策。
- コメントを読む時間と商品紹介の時間を分ける
- ライブ配信後、LINEやアーカイブ動画のコメント欄からも質問を募集して答える
- また別日にもライブ配信を開催する
などなどのライブ配信後の対応でお客様側のデメリットを減らすことが出来ます。
ライブコマースのやり方


と思っている方、事前にこの項目を読むのがおすすめです。
ここではライブコマース中にやるべき二つのこと。
そんなものを紹介していきますので、ぜひ読んで実践してみてください。
ライブコマースはつかみが命!
ライブコマースを実際にやるとき、大事なことの一つがライブコマースならではの"つかみ"を作ること。
というのも、ライブコマース=お客様との交流だから。
一方的に商品を紹介するだけでは、ライブ配信の持ち味を活かせません。
ライブ配信の持ち味を活かすため、下記の内容で"つかみ"を作るのがポイントです。
つかみの作り方
- 配信冒頭はしっかりと自己紹介をする
- 視聴者数がある程度集まったら商品を紹介していく
- 紹介中もコメント欄を読み上げ、コミュニケーションを取っていく
上記3つを意識することで、お客様の心を掴むことができます。
配信中の声がけを忘れずに。
ライブ配信のポイント、もう一つ目はこまめに声がけをすること。
ライブ配信は自由に入退室ができてしまうもの。
ライブ配信中の離脱を下げることが売り上げに大きく関わってきます。
そして離脱を防ぐ手段の代表的なものが声がけ。
こまめな「こんにちは!」や「ご視聴ありがとうございます!」などの声掛けは離脱率を下げる効果が期待できます。
これからライブコマースを始めようと思っているEC事業者様、まず今回ご紹介した2つのことをやってみるのはいかがでしょうか。
Shopifyでライブコマースを行う方法
Shopifyでライブ販売を行うには、以下の方法があります。
- 自社サイト上でライブ配信を実施
- Instagram LiveやYouTube Liveで配信し、商品ページへ誘導
- 専用アプリを使い、ECサイト内でライブ配信機能を実装
中でも、Shopifyアプリを活用する方法なら、商品情報の連携・在庫管理・決済まですべて自社サイト内で完結できます。
Shopify×Firework。自社ECでライブコマース


という方にオススメなのがShopify×Fireworkの合わせ技。
Fireworkは、自社ECサイト内にライブ配信・動画販売機能を組み込めるアプリで、商品ページとの連動、ライブ配信、ショート動画販売も可能です。
そのため、ShopifyとFireworkの二つを合わせることで、自社ECでライブコマースを実施することが可能になります。
特徴
- Shopifyストア内でライブ配信と販売が完結
- ライブ配信中、画面上で商品の情報・カート誘導が可能
- 視聴データ・購入データの分析もできる
料金
- 月額5,800円(税込)〜
※2025年時点。プランによって異なるため、詳細はこちらをご覧ください。
スマホだけでライブストリーミングが可能に
「ライブコマース」と聞くと、
- 大掛かりな機材
- 販売用のシステムの構築
こういった物が必要なイメージを持つ方もいるかもしれません。
が、Fireworkを使えばスマホ1台でOK。
自社ECサイト内で配信することができるので、購買のシステムも新たに準備する必要がありません。
やり方もとてもシンプルで、準備にかかる時間は5分ほど。
簡単にライブコマースが始められるFirework
自社ECサイトでライブコマースを始めたい方は導入を検討してみるのはいかがでしょうか。
【2025年版】ライブコマース市場動向
2024年〜2025年にかけて、国内のライブコマース市場規模は前年比130%超の成長率が見込まれており、EC事業者の新たな集客・販促チャネルとして導入を検討するケースが急増しています。
この急成長の背景には、“動画を見てその場で買う”という消費行動の一般化があります。
SNSの普及とともに、ユーザーは商品の画像・テキスト説明だけでなく、リアルな使用感やサイズ感、質感、スタッフの推しポイントなどを動画で確認したいというニーズが高まっています。
さらに、スマホからのEC利用が増え、スクロールするだけで情報取得と買い物ができる手軽さに加え、ライブ配信ならではの臨場感や限定感、双方向のやりとりによる購買意欲の喚起も大きな要因です。
注目のトピック:TikTok Shop日本上陸
そして2025年、国内のライブコマース市場において最大の注目トピックが、TikTok Shopの本格的な日本展開です。
TikTok Shopとは?
TikTok Shopとは、ショート動画やライブ配信の中で商品を直接販売できるEC機能です。
主な機能と特徴
- 動画・ライブ配信内に商品リンクを設置し、視聴しながらワンタップで購入可能
- アプリ内で決済・配送確認まで完結し、購入体験がシームレス
- アプリ内の回遊性が高く、関連動画・ライブを視聴する流れで衝動買いが発生しやすい
TikTokアプリ内で商品選択から決済、配送状況確認までワンストップで完結する仕組みを導入できる機能で、特にコスメ・アパレル・食品ジャンルでの即時購買体験が人気となっております。
すでに東南アジア、イギリス、アメリカなどで急速にシェアを拡大しており、日本でも2024年後半にテストローンチを開始し、2025年夏に正式展開予定と発表されています。
これにより国内のライブコマース市場もさらに拡大する見込みです。
TikTok Shopの管理画面で出来ること、注目機能とは?
基本的な商品・ショップ管理
- 商品登録・商品管理(商品名、カテゴリー、ブランド名、在庫数、配送情報の入力)
- 注文管理、配送管理、売上パフォーマンス管理
- ショップページの作成・カスタマイズ
- 在庫管理・価格設定
- 銀行口座の連携・決済設定
注目機能・マーケティング機能
- アフィリエイトセンター: Affiliate Centerを通じて、自社商品と親和性の高いクリエイターと提携し、プロモーションを依頼可能
- Creator Marketplace連携: インフルエンサーに商品紹介を依頼し、成果報酬型で販売促進
- ライブコマース設定: ライブ配信での商品販売機能の管理
- 動画・商品タグ連携: TikTok動画に商品タグを設定
分析・レポート機能
- 売上パフォーマンス分析
- 商品別売上データ
- トラフィック分析
- コンバージョン率の確認
ECプラットフォーム連携
- 外部EC連携: BASE、SHOPLINE、Shopifyとの連携機能で既存ECサイトから商品を同期
- 商品カタログの一括インポート
顧客管理機能
- 注文履歴管理
- 顧客レビュー・評価管理
- 返品・返金処理
- カスタマーサポート機能
一般的なECサイト管理画面と比べて、SNS連携に最適化されたシンプルで使いやすい設計になっているのが特徴で、動画コンテンツと連動した販売に特化した機能が充実しています。
以下は、実際の「TikTok Shop」の管理画面です。
管理画面上で商品の画像や名称、カテゴリーの設定も可能とのことで、設定自体もかなり使いやすくなっています。
TikTok Shopの本格的な日本上陸に向けて、弊社代表 高松がYouTubeチャンネルで解説しています!
実際の管理画面を見ながら解説しておりますので、ぜひご覧ください!
ライブコマースのまとめ

さて、今回は以下の内容をお伝えしてきました。
今回お伝えした内容
- ライブコマースとはそもそも何か?
- ライブコマースに期待できることと注意点
- ライブコマース中にやるべき二つのこと
- Shopify×Firework。自社ECでライブコマースの実施方法
- Shopify×TikTok Shopの連携
今回ご紹介した内容を一言でまとめるのならば
ライブ動画を活用することでお客様と密なコミュニケーションを取ることが可能になる。
といったところです。
- お客様とコミュニケーションをどれだけ取れるのか
- お客様が商品に対してどれだけ興味を持ってくれるのか
これらによって売上が大きく変わるもので、中々上手くいかないことでは無いでしょうか。
ライブコマースはこの問題を解決してくれる可能性があるもの。
一度試してみてもいいのでは無いでしょうか。
また、今後のライブコマース戦略を検討する際には、TikTok Shopの最新動向とShopifyアプリの活用をセットで押さえておきましょう。
Shopifyサブスクアプリ「Mikawaya」について
お客様との関係性をより深めていくために、CS(カスタマー サティスファクション)が大切となっていきます。
お客様のご要望や商品に対する質問に瞬時にお答えすることで、顧客満足度は向上していきます。
サブスクでは「次回の商品を他の商品に変更したい」というお客様や、「旅行に行くのでお届け日を変更したい」「注文間隔を変更したい」などのご要望も多くいただきます。
そこでサブスクを運営しているEC事業者様にオススメしたいのが、Shopifyサブスクアプリ「Mikawaya Subscription」

Mikawayaの特徴
- 日本製のアプリケーション
- Shopifyペイメントテストモードで利用できるフリープラン用意
- サブスクに必要なさまざまな機能
- 継続回数別のステップメール構築機能
- 2段階の割引設定
- 頒布会、同梱物や特典などのCRM施策にも対応
- 商品変更や金額変更、お届け間隔など変更機能も充実
- 解析レポートもアプリ上で見れる(※スタンダードプラン以上)

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参考【Shopify】定期購入アプリMikawayaとは?→ショッピファイでサブスク販売が可能に!
「Shopifyのサブスクアプリどれにしよう?」 という方、少しお時間を作ってこの記事をぜひ読んでみてください。 Shopify(ショッピファイ)でサブスクをやるには専用のサブスクアプリが必要。 そし ...
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※Shopifyでショップにログインしている状態であれば、Mikawayaをこちらから直接ダウンロードできます。→https://apps.shopify.com/mikawaya?locale=ja
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。